3月3日(日)午前10時より本校体育館にて、「第63回石見智翠館高等学校卒業証書授与式」を挙行いたしました。盛大かつ厳粛な雰囲気の式典を執り行い、卒業生176名を送ることができました。
岡﨑校長は式辞において「卒業にあたり、皆さんの前途を祝福し、二つの期待を述べたいと思います。一つ目は、「主体性を持って、生涯学び続けて欲しい」ということです。現在の日本は「人口減少・少子高齢化」「長期的な経済の低迷」地球温暖化をはじめとする環境問題の深刻化など、様々な問題を抱えています。また、海外に目を向けますと、世界のいたるところで悲惨な戦争や紛争が絶えません。これから我が国や世界でどのような産業構造が形成され、どのような社会が実現されていくのか不透明な時代です。向学心を持ち続け、自から主体的に変化をつくりだしていくことが大切です。きれいに咲く花は根がしっかり張っています。皆さんも内面である根っこの部分を磨き、しっかり根を張りながら、行き先の不透明な時代を切り開き、大輪の花を咲かせてください。二つ目は、「感謝」の気持ちを持ち続けて欲しいということです。私達は世界を震撼させたコロナウイルス感染症に翻弄され、これまでの日常生活が奪われてきました。また、今年1月1日に発生した能登半島地震では、多くの尊い命が奪われ、今なお避難生活を余儀なくされている方がたくさんおられます。いつ何が起こるかわからない時代、今こうしていることが、決して当たり前ではないということです。
感謝ができる人には、相手をリスペクトする「謙虚さ」が備わっています。感謝の気持ちを持つ人は、我を張らず、絶えず周りを聞こうとする「素直さ」も持っています。皆さんは、いつもと変わらない日常に感謝し、謙虚な気持ちを持ち続け、これからの人生を力強く歩んでください。」と激励しました。
平野瑛翔さんの卒業生答辞では、「入学したころは、まだ新型コロナウイルス感染症の影響を受けており、様々なことに制限がかかっていたため、高校生活への期待と不安が入り交じった思いでいました。入学後もしばらくは学校生活や行事に制限が続き、辛い経験もしましたが、その後制限も緩和され、学校行事や部活動もコロナ前に近い形で行えるようになっていきました。二・三年生の時の文化祭では、江津市総合市民絵センターをお借りして、大いに盛り上がり、学校が久しぶりにひとつにまとまるような瞬間を共有できたことを鮮明に覚えています。この三年間学校行事や部活動、勉学を通して、社会で生きていく上で必要な多くのことを学ぶことができたと思います。」と述べ、そして、「高校卒業まで私たちを応援し支えてくれた家族に心からの感謝を伝えたいと思います。これまで、たくさん心配かけたけど、いつも私たちを信じ、常に見守り続けてくれました。家族の支えがあったからこそここまでくることができました。本当にありがとう。」と親への感謝の言葉を述べ、最後にお世話になったすべての方へお礼の言葉が述べられました。