3月1日(土)午前10時より本校体育館にて、「第64回石見智翠館高等学校卒業証書授与式」を挙行いたしました。盛大かつ厳粛な雰囲気の式典を執り行い、卒業生175名を送ることができました。
岡﨑校長は式辞において「卒業にあたり、皆さんの前途を祝福し、二つの期待を述べたいと思います。一つ目は、「志を立てて欲しい」ということです。「志を立てて以て万事の源と為す」この言葉は、幕末の私塾「松下村塾」で、後の明治維新で活躍する多くの人材を育成した吉田松陰の言葉です。幕末の志士たちが、大きな志を抱いたように、すべての実践は志を立てることから始まります。皆さんには、高い志を定め、将来の夢を大きく描き、そして具体的な目標を立て、自分の生き方に前向きに心を向け、人生を力強く歩んで欲しいと思います。二つ目は、「感謝」と「謙虚」の気持ちを持ち続けて欲しいということです。現在の日本は「少子高齢化」「経済の低迷」「環境問題」「自然災害」等々、様々な問題を抱えています。また、海外に目を向けますと、世界のいたるところで悲惨な戦争や紛争が絶えません。これから我が国や世界でどのような産業構造が形成され、どのような社会が実現されていくのか不透明な時代です。今こうしていることが、決して当たり前ではないということです。人間はひとりでは生きていけません。多くの人からさまざまな恩恵を受けて生きています。それらに思い至るとき、おのずと感謝の念が湧いてきます。感謝ができる人には、相手をリスペクトする「謙虚さ」も備わっています。感謝の気持ちを持つ人は、「素直さ」も持っています。皆さんは、いつもと変わらない日常に感謝し、謙虚な気持ちを持ち続けて欲しいと思います。」と激励しました。
城戸翔大さんの卒業生答辞では、「私たちがこの石見智翠館高校に入学してから三年という月日が流れました。その三年間は、本当にあっという間で、入学式のことが昨日のように思い出されます。当時は新しい環境への期待と不安が入り混じった心持ちでしたが、学校生活に慣れてからの毎日は本当に楽しいものでした。特に思い出に残っているのは、二・三年生の時の文化祭の模擬店・展示です。各クラスの工夫が光る店や展示が校内いっぱいに立ち並び、大いに盛り上がりました。また、部活動をはじめ、課外活動でも日々の鍛錬の成果を十分に発揮し、いろいろな方面で輝かしい成績を残すことができました。これらの経験を通して、机上の勉強だけでなく多くの貴重なことを学んだ三年間でした。」と述べ、そして、「これまで、たくさん心配かけたけど、いつも私たちを信じ、常に見守り続けてくれました。家族の支えがあったからこそここまでくることができました。本当にありがとう。」と親への感謝の言葉を述べ、最後にお世話になったすべての方へお礼の言葉が述べられました。